時代の流れを読む美容室経営Ⅷ・安売りはダメです、低価格との違いを理解しよう!
アベノミクスで景気が良くなっているはずなのに、美容室経営者に話を聞くと売上が厳しいお店が多いですね。
最近、お客様の動きがちょっとおかしいという経営者もいます。
そんな売上の低迷を打破しようと、低価格店の出店を考えていませんか。
急速に、低価格カット専門店などの低価格店が増えています。
私は低価格店に反対はしませんが、安売り店には反対です。
ここで、低価格店と安売り店の違いを再確認いたします。
例えば、天候不順で野菜の価格が高騰し、キャベツが1個500円(仕入れ値250円)したとします。
その時に、半分にカットして2分の1を250円で販売するのを低価格、1個250円で売るのを安売りといいます。
低価格と言うのは、低い価格で販売はしますが、決して損をして販売するのではありません。
ところが、安売りは採算を度外視して販売する場合をいいます。
通常は、店の認知度を上げたい新規開店の時とか、新メニューの宣伝の時に行います。
同じように低価格カット店の代名詞のように言われるQBハウスで考えてみましょう。
通常の理容室での仕事を分解しますと、カット10分、シャンプー10分、シェービング10分、そしてブロー10分です。
合計40分で約4,000円ですね。
このうちの、カット10分だけを行う専門店なのです。
だから、決して安売りをしている訳ではありません。
この10分1,000円と言うのは、非常によく考えられている価格です。
先日、あるところでカット800円という看板を見ましたが、おそらく800円ではそんなに給料を払えないでしょう。
そうしますと、技術の未熟な者など低賃金でも働く人を雇うでしょう。
QBハウスのコンセプトは、シャンプーなど自分でできることはお客様が行い、プロしかできないカットのみに特化しています。
決して、未熟な技術者が施術を行うのではないのです。
また、15分1,000円という料金でも、採算は厳しいでしょう。
ただ、店舗家賃、賃金などは地域差がありますから地方では採算が合うかもしれません。
いずれにしても、低価格店が売上を上げるには、多くのお客様を相手にしなければなりませんから、場所の選定が大切になります。
だから、QBハウスのお店は、駅前、駅中、ショッピングセンター内など多くのお客様を望める場所にあるのです。
低価格店は、お客様の人数で採算が大きく違うからです。
それなのに、不便な場所でカット10分1,000円とうわべだけを真似しているお店も多いですね。
駅から離れた不便な場所では、多くのお客様にご来店いただくのは難しい。
そして、内装などもできるだけ簡素化して、無駄な経費をかけないのは言うまでもありません。
それだけ、様々な経費を節約して多くのお客様に来店していただき、採算が取れる場合に考える業態なのです。
美容室に多いどんぶり勘定では、やっていけません。
常に作業や経費の分析をしながら、業務改善していくことが利益を生むのです。
いつの時代もそうですが、しっかり勉強をして努力した人が生き残ります。
時代の流れは速く、世の中は激動の時代なのです。
努力は人を裏切らない、私と一緒に勉強しましょう。
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